パラベンは防腐剤である


育毛剤パラベンが配合されたものは使ってはダメ?

最近こそ少なくなりましたが、育毛剤にもパラベンを配合したものがまだ多く存在しています。パラベンフリーを謳ったものが広まる中、なぜ使ってはダメなのか?使わなければいけない理由は何なのか?といった疑問に対して育毛課長の見解をまとめてみました。

そもそもパラベンというのは「防腐剤」として使われるもの。腐るということは空気中の細菌などの働きで成分が分解され、その過程で成分が変質したり毒素が発生すると言うものです。腐ってはとても肌に使えたものではないので、防腐措置をとります。ちなみに食品にはメチルパラベンというものが多く使われます。

育毛剤は基本的に常温保存されるもので、化粧台や洗面台に置きっぱなしというのが普通ですよね。わざわざ冷蔵保存したりはしません。となると日本では暑い時期も湿度が高い時期も様々気候が変動するので、品質の劣化や腐食を防ぐ為の措置が必要になります。育毛剤は様々な天然植物エキスが入れられているので当然腐食しやすく、防腐措置が無ければ変色したり悪臭を放って使えたものではなくなってしまいます。それを防ぐ為に入れられるのです。

しかし防腐剤というのは非常に強い「菌の繁殖を抑制する効果」があります。これが菌だけならばいいのですが、人間の細胞の生まれ変わりをも抑制してしまうことに懸念が生じたのです。

育毛剤とは衰えた頭皮の細胞を活性化し、髪の毛を作る細胞の働きを促進する為のもの。それがパラベンの効果によって打ち消されてしまうのではないか?という問題があります。せっかく成長しようとしている細胞の動きを阻害するものであり、効果が期待できるわけはありません。

またパラベンは化学的に合成された成分であるため肌が弱い人に対するアレルギーの原因にもなります。このため化粧品業界では一躍問題児扱いを受け、パラベンフリーの動きが加速したと言うことですね。

このように肌への安全性以外にも育毛剤本来の効果を否定するようなものでもあるため、使わないほうがいいと言えます。

しかしそれに変わる防腐性能をもったものを使わなければいけなくなり、防腐剤に対する考え方はますます複雑化しています。現在育毛剤ではパラベンに変わるものとしてフェノキシエタノールやエタノール、BGといったアルコール系の防腐剤が使われるようになりました。これらもアルコールアレルギーの原因になりますし、異を唱える人もいますね。

他には植物が持つ防腐効果を利用して品質保持をしていますが、植物由来のものは価格が高いというデメリットもあります。パラベンは非常に安価であるため製品の価格を抑えるのには最適であるという事実も存在するのです。

結果的にいいものは高いという図式になることもありますが、安全性への投資ということで目を瞑る部分は必要かもしれません。

いまだに薬局などで売られている価格の安いものはパラベン等合成の保存料が配合されたものが目立ちます。せっかく使うのであれば、きちんと成分をチェックして最低限懸念材料の少ないものを選ぶようにしたいですね。
ページの先頭へ戻る