資生堂アデノゲン育毛剤の効果を成分から検証

アデノゲン

 

資生堂の育毛剤アデノゲンは、薬局やネットショップでも人気の高い育毛剤で、使っている人の口コミも多く投稿されています。

 

ネットの評価サイトなどを見ていると、「アデノゲンはまだ買わないで!」とか、「使うべきではない!副作用の危険性も高い」、というようなマイナス評価が目立ちます。長く販売され手軽に手に入るだけに色々な評価をされてしまうのは仕方ないと思いますが、実際に使ってレビューしたという情報が少ないのも事実。

 

今回は育毛課長が実際にアデノゲン300ml入りを取り寄せ、全成分をチェックしていきながら、使うべき効果ある育毛剤かどうかをじっくり検証してみました。

 

資生堂のアデノシン配合シリーズには、アデノバイタルスカルプエッセンスというものもあるのですが、育毛剤としてはこちらが本命です。気になっている人は一度ご一読いただけたら幸いです。

 

アデノゲン育毛剤の成分から見る育毛効果

アデノゲン成分

 

アデノゲンには主成分「アデノシン」をメインとして、5種類の有効成分を配合しています。資生堂の発表通りの解説をすれば、人間の細胞内にもあるアデノシンを毛根に補充することで、髪の毛の成長の指令をだす「FGF-7」という成長因子の発現を促進できるとあります。

 

FGF-7が生成されることで、毛母細胞は髪の毛の成長を続けるため、短くなったヘアサイクルを戻して丈夫でコシのある髪の毛が育っていくという理論。

 

よく比較される医薬品リアップのミノキシジルのように、強制的に血流を促進するものではなくもともと体内にある成分なので、副作用の影響が軽微で安全性も高いのが特徴。日本皮膚科学会によっても検証されており、男女ともに使える薄毛対策として推奨されています。

 

アデノシンが日本皮膚科学会により再評価された

 

アデノシン 主成分であり、細胞の成長を促す成長因子の一つFGF-7の生成を促進し、髪を作る毛母細胞の活動を活性化させる。アデノシンはDNAを構成するヌクレオチドの一つでもあり、体内組織のため副作用無く安全に使える成分。

パナックスジンセンエキス
(ニンジンエキス)

育毛剤ではよく使われるチョウセンニンジンエキスで、血流を促進して酸素と栄養を毛根に届ける。
βグリチルレチン酸 別名グリチルリチン酸2Kでほとんどの育毛剤に使われる。頭皮の炎症を鎮めて、フケや痒みを防ぐ成分。
ソフォラ抽出液 ソフォラはマメ科植物で、根を煎じたエキスには血行を促し代謝を促進させるショウガのような効果があるとして昔から飲まれてきた成分です。
lメントール メントールは爽快な刺激とともに毛細血管を拡張させる作用があり、育毛剤の浸透を助けます。
パントテニルエチルエーテル 別名パンテノールで高い保湿力があり、フケや痒みを防ぐ成分として入れられています。

主成分アデノシンの育毛根拠は薄い?

アデノゲン成分

 

アデノシンの効果については別項でも詳しく特集しています。2017年度に発表された最新の日本皮膚科学会の見解においても「使うことを勧める」成分として評価を得ています。しかし、育毛理論自体をよく見てみると使って効果が出る人は限られてくる可能性もあるのです。

 

男性の薄毛の9割はAGAによる薄毛症状であるとされていますが、アデノゲンにはAGAに対応した成分は含まれていないです。AGAは男性ホルモンの影響で毛根の細胞がダメージを受けることが原因であると解明されていますが、アデノシンはホルモン系統には一切関与しません。

 

成長因子であるFGF-7をいかに量産しようとも、それ以上に毛母細胞を弱らせてしまう悪性男性ホルモンの影響を受けるのがAGAの特徴。若ハゲなどに悩んでいる人は特に、細胞が衰えるほど劣化してる年代ではないため、まずはAGAの症状を疑うべき。

 

先ほど副作用が無く安全性も高いと書きましたが、これはあくまでも主成分アデノシンに限っての話。アデノゲンのその他の成分をよく見ると、アルコールが4種と高濃度で配合されているのが気になる点。また、シャンプーなどで問題となったラウリル硫酸ナトリウム、デシルテトラジメチルアミノキシド液といった合成界面活性剤が含まれるので無添加育毛剤ではありません。肌が弱い人には刺激物になります。

 

殺菌や抗菌のために必要であるのは分かるのですが、こうした添加物を排除した育毛剤が多く開発されて実用化されている中で、懸念材料多く目立つのは長く使っていくうえで不安です。アデノゲンの副作用についてはこちらで詳しく検証しました

 

アデノゲンを実際に使った率直な口コミをまとめる

アデノゲンレビュー

 

アデノゲンはスタンダードなノズル形式の育毛剤で、直接頭皮に付けて液を塗り込んでいくタイプです。ボトルがデカいし容量も多いので出しすぎには注意。

 

一部口コミでメントールなどの刺激もない・・・とあるのですが、成分にはメントールがしっかり入っており、アルコールの揮発も合わさって刺激はかなりのもの。皮膚が強い人は気持ちいいと感じるかもしれませんが、個人的には相当刺激の強い部類に入ります。

 

頭皮にニキビがあったり、炎症してるところにはマジで使ってはいけません。顔に垂れてきたときに、小さな傷口に入っただけで激痛が走るほどしみます。

 

無香料なので臭いは無臭。成分由来と思われる香りがしますが、べたつく感じもなくて頭皮に臭いが残ることはないので不自然なく使える育毛剤ではあります。

 

コスパは良いが使い勝手に難ありで推奨はできない

アデノゲン育毛剤は、実売価格が¥6,000円。アマゾンなどのネットショップでも購入できる、医薬部外品の育毛剤です。

 

一見それなりに高そうに見えますが、容量が300mlと多いのが特徴。例えば大正製薬のリアップであれば60ml、その他育毛剤の多くの1ボトルが120ml程度であることを考えれば、2か月から3か月使える量です。1か月辺りは2000円程度になるため、コストを考えれば安い育毛剤と見ることができます。

 

ただボトルがデカい分、重いボトルを駆使して頭皮に効率よく塗っていくのはなかなかむつかしい。ノズル形式であるため、生え際などの角度がある場所に塗るのも大変。すぐに大量に垂れてきてしまいます。

 

使い勝手を考えるならば、150ml程度にして小分けした方がはるかに塗りやすいし、成分の劣化などの衛生管理を気にせずに済みますからね。

 

万人におすすめできずとも役割を知れば有効活用できる

配合成分や添加物に対する不安も加味すると、育毛課長としてはアデノゲンは万人におすすめできる育毛剤とは言えません。まずAGAの疑いがある20代から30代の若いうちの薄毛や抜け毛には効果は期待できないので、AGA対策された育毛剤を使わなければ効果は期待できません。

 

アデノゲンは抜け毛が増えてきたと感じる程度の薄毛初期段階や、40代50代以降になって髪のやせ細りやコシがなくなったという人には一定の効果は期待できる育毛剤です。あくまでも予防対策として使うべきで、進行した薄毛には期待値は低い育毛剤であるという評価です。

 

しかし、成長因子の発現というエビデンスがあることから、AGA治療を受けながらアデノゲンを併用していくのは有効な使い方ではないかと思います。効果を知り、役割をうまく組み合わせることで生きる育毛剤というのが個人的評価です。

 

資生堂アデノゲンの公式サイトはこちら


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