抜毛症・トリコチロマニア(抜毛癖)は自分の子供にも遺伝してしまうのか?

自らが抜毛症・トリコチロマニア(抜毛癖)として長年苦汁をなめてきた身としては、子供にも遺伝して抜毛症になってしまったらどうしようか?と考えてしまいます。

 

先日も少しヒヤリとしたことがあったのです。私が長年の抜毛症の癖で何気なく頭に手をやってしまったのを子供が見ていました。子供って何でも見て真似しますから、同じように頭を触っては掻くような真似を始めたのですよね・・・。それ以来本気で不用意に頭を触るのはやめようと思った次第。自分自身が長年苦しんできた抜毛症の症状を、子供にも負わせるのは耐えがたい苦痛です。

 

私が通っていた精神科医の話では、抜毛症そのものは遺伝することはないということ。実際のところ、人により症状・原因は微妙に違うもので、セロトニン不足で脳の情報伝達に問題があるとする説や、何らかのきっかけで毛を抜くこと自体が快感として癖になってしまうなど様々。だからこそ薄毛の治療と言っても精神科医の診る病気になっているのです。

 

抜毛症そのものが遺伝として子供にうつることはないことは理屈的にはわかりますが、切っ掛けを与えてしまうことは十分に可能性としてあるので注意しなければいけないと思っています。

 

子供は親の背中を見て育つもの。当然微妙な癖とかしぐさなども似てきます。大人になって結婚するようになるまで抜毛症を引きずるケースはまれであるといわれていますが、わたしの場合は大人になっても完全には治らず、一人になった瞬間などにふと手が動いてしまうことはありました。

 

不要な悪影響のきっかけを与えないように、自分自身が抜毛症の場合は子供に見せないようにしましょう。

 

抜毛症になりやすい思春期に注意

抜毛症の患者の多くは思春期の中学生から高校生ごろに発症するときが多く、私自身も中学3年生ごろから無意識に頭に手がいき、髪の毛を抜いてしまうという行動をしていました。
このころはストレスというものに如実に向き合わなければいけない時期でもあります。ストレスからくるイライラが抜毛症のきっかけともなることがあるからです。

 

テスト勉強や成績の結果によるイライラで頭をかきむしるようになり、それがきっかけで髪の毛を抜くようになる。恋愛をきっかけとして頭髪や髪形などにコンプレックスを抱くようになるなど、髪の毛に対するコンプレックスから髪をいじりだして抜毛症のきっかけになることもある。

 

子供が抜毛症かもしれないと思ったら

抜毛症は自傷行為ではなく、一種の快感として毛を抜いてしまってる場合がほとんど。痛みそのものや傷つけることを快感としているのではなく、毛を抜くことやその先にある食べてしまう(異色症)行為に執着をしていることが大半です。そのため不用意に問い詰めたり、監視するのは逆効果であり、しばしば抜毛を加速させてしまいます。

 

最も確実なのは、異変に確証が持てた時点で早めに精神科医へいくこと。初めは本人ではなく、親そのものが行ってカウンセリングなり相談を受けるのです。本人は病気だなんて思っていないので医者へ行くとなれば大いに拒否反応を示すはずですから、まずはどのように対処をすべきか日ごろの行動内容をメモしておくようにしましょう。

 

重大なのは本来いけないことを気持ちいいこととして脳が誤認していることであり、行動そのものが癖にもなってしまっていることです。親がだめだといったところで危機感を感じさせられるものではありません。

 

私のケースですと、初めはたまに親にからかわれる程度でした。毛を抜いてる様が、アニメの「一休さん」がとんちをするときのポーズ?みたいな風に見えたのか、変な癖はやめなさいよ程度にしか言われませんでした。

 

その時はなんとなく後ろめたさを感じつつも、行為そのものが止まることはなかったです。そのうちに業を煮やしたのか、それとも異常だと気が付いたのか、「育毛剤」を買って与えてくるようになりました。今考えればなんとなく論点がずれてるような気もしなくもないですが、それくらい頻繁に頭に手がいってしまっていたのです。

 

手が頭に届きさえすれば毛が抜ける。そして髪の毛を抜くことに快感を感じてしまうわけですから、危機感があまりないんですよね。まだ若いうちなので毛はそれなりにありましたし、すぐにやばい状況になるなど自分では考えもしない。深刻な事態になると自分では考えられない状態です。

 

抜毛症は治る?治し方について考える

ページの先頭へ戻る