アトピー肌の人の薄毛治療と育毛で気を付けることまとめ
育毛課長が20代前半で苦しんだ、アトピー性皮膚炎による抜け毛・薄毛の克服体験のまとめです。
アトピーでは体の様々な部位に症状がでるので人によって違いはありますが、私は主におでこや耳の周辺に炎症を発祥しました。
アトピーではとにかく痒みというものが非常に強いので、意識していないとつい患部を掻いてしまいます。眠っているときも同様に無意識で掻いてしまうので困りもの。
おでこや耳というのは頭皮の生え際に近い部分ですので、炎症の広がりと同時に抜け毛も増えてしまいました。
乾燥してガサガサとした薄いかさぶたが多くできてしまうので、ふけのように落ちてきます。さらにこのかさぶたが厄介者で、皮脂の分泌が阻害される上に育毛剤の浸透性も悪くしてしまいます。
アトピーを発症すると、何かと薄毛に繋がるリスクも抱えることになるのですが、シャンプーや育毛剤が刺激になるなど育毛活動も一筋縄ではいきません。
体験談形式にて、育毛のために気を付けるべき頭皮のケアと、アトピーの人が使う育毛剤選びの注意点をまとめていきます。
アトピーは人によって症状も原因もすべて異なる厄介な病気です。症状がひどい場合は必ず医師の判断を受けるようにし、育毛剤を使う場合は腕などの目立たない場所でのパッチテストは欠かさずに行っていってください。
やらなければいけないシャンプーの改善
アトピーなどで悩んでいる人は、すでに体を洗う石鹸やシャンプーにも気を使っていると思われますので、自分に合ったものがあればそれを使います。
頭皮が乾燥してガサガサが収まらないときには、シャンプーの洗浄力が問題になっているときもありますので、低価格のアルコール系シャンプーを使っている人は見直すのをおススメします。
洗浄成分に、ラウリル硫酸と書かれた成分が入っていたときは要注意。洗浄力が非常に強く、皮脂をとりすぎます。同時にアレルギーの原因にもなるので、この成分が含まれたシャンプーを使用しているときには症状が改善しないことが多いです。
育毛シャンプーと呼ばれているものにはこれらの科学成分を極力排除した洗浄剤が使われていて、安全性は非常に高いものが多いので、シャンプーを変えることで症状を抑えられる可能性があります。
おでこや顔の炎症から生え際に飛び火した抜け毛は上記を続けることで改善していきました。頭皮はもともと皮脂分泌が多いせいか、私個人ではそこまでひどく炎症が広がりませんでした。
シャンプーだけでは髪の毛は生えませんが、正しい頭皮の保湿方法と炎症を起こしにくいシャンプーを使うことで、頭皮環境の改善は可能ですので根気よくやってみましょう。
アトピー肌でも育毛剤を使ってもいいのか?悪化の心配は?
アトピーで肌が荒れてくると、薄毛が気になるという人も少なくありません。頭皮にまで炎症が広がると、それが原因で髪の毛が抜けやすくなったりするからです。
実に切実な悩みです。私もアトピーでカサカサになり、増えてしまった抜け毛を何とかしたくて試行錯誤を繰り返していました。
アトピー性皮膚炎の最も難しいところは、人によって症状の程度も問題となっているアレルゲンも全て違うということです。この人はそんなにひどくないから大丈夫と使ったところで、異常が出る可能性はゼロでないのが悩みどころですね。
育毛剤を使う上で必ず考慮しなければいけないのが、自分のアトピー肌に問題ある成分(アレルゲン)が使われていないかということ。成分をみて問題がありそうな場合は使用を控えます。
私はアルコールアレルギーが少しあるので、エタノール系の含有量によっては肌が赤くなってしまうので必ず始めは少し塗ってから様子を見ます。友人は配合させているグリチルリチン酸という成分で赤みが出てしまい、使用できないものが多いと言っていましたが、悪い成分が分かっていればそれを避けるだけなので絞り込めます。
少しでも薄毛を解消したいという思いは容易に変えれませんので、アトピーで育毛剤を使う場合はまず小量でテスト!駄目ならその育毛剤はきっぱりと止める!これを心がければ悪化させることは少ないです。
育毛剤を買うときも、必ず返金保障というものに着目して選びます。
返金保障は通常30日以内に手続きをするようになっているので、届いたらまずはテストして肌に合うか確認。1週間使って赤みが出たりカサカサがひどくなったりしたら返品のメールを入れるようにしましょう。
異常が出たら医師への相談を忘れずに。顔周りの皮膚がじゅくじゅくの場合は落ち着いた時期にやるか、最初に医師に相談したほうがいいです。受診する先は身近な皮膚科でも薄毛治療院でも診断してもらえます。育毛剤を使っても良いかどうか判断してもらうのがいいでしょう。
育毛剤がしみる原因となる物質とは?
育毛剤の中には肌が弱い人や炎症を起こしている頭皮にしみるものがあります。
しみて痛くては継続的に使えませんし、更なるトラブルを引き起こす可能性もありますので注意が必要。
育毛剤が沁みる原因の代表物質としてあげられるのがアルコール類です。アルコールは揮発性が高いので皮膚表面の体温を急速に奪うほか、局所的に細胞を刺激する効果があるので刺激が長引くこともあります。
育毛剤に含まれるアルコールは、
- ・エタノール
- ・無水エタノール
- ・フェノキシエタノール
- ・BG(ブチレングリコール)
が代表的な育毛剤の保存料としてあげられます。
これらはなぜ入れられるのかというと、成分の抗菌・殺菌目的や、配合されている天然抽出成分の安定化を図るために使われます。育毛剤といえども防腐剤などを入れないわけには行かないので、今までのパラベンなどに変わってこれらエタノールを使って安定させるものが増えました。
エタノールと無水エタノールの違いですが、無水エタノールというのが病院の消毒などで使われる高純度のエタノールで、これに精製水を混ぜたものを普通のエタノールと呼び分けています。
育毛剤ではわざわざ表記を分けてあることがありますが、この理由として植物などからエキスを抽出する際にもエタノールが使われることに関係していると思われます。
消毒で分かるように濃度が高い消毒液は肌にしみますし、大量に使うことは推奨されていません。塗る範囲が広範囲になればなるほどダメージは増えていくので注意が必要。
フェノキシエタノールは緑茶などからも抽出される天然アルコール分で、防腐剤のパラベンなどに変わって防腐・殺菌目的で使われます。エタノールですので刺激を感じる人はいますが、比較的安全な部類の成分といえます。
BGはブチレングリコールと呼びます。これもアルコールの一種で天然物ではありませんが、肌への刺激が少ないということが分かっていてエタノールに代わって化粧品では多く使われるようになりました。
無色透明でさらっとしていて、保湿力もあるのでグリセリンなどの油に代わっても使われますね。育毛剤ではさらっとした使い心地を実現する為に比較的配合量は多い傾向にあります。
育毛剤の成分表の上から順番に多く入っている成分が記載されていますので、アルコール成分が下のほうに書いてあるほど刺激が少ない育毛剤と推測できます。
普通に市販されてるものであれば、成分の保護のために保存料が全く入っていないというものは存在しないです。アルコール量が多いのは使った瞬間に分かるほど刺激を伴うので、肌が弱い人は気にしてみてみる必要があると思いますね。
補足:頭皮の環境を悪化させずに保湿を行うか
頭皮がガサガサ乾燥している場合は、保湿方法にも気を使います。ワセリンなどのべたつきがあるものでは毛穴をふさいでしまって、吹き出物が多くできてくるなど髪の成長にも悪影響を及ぼしてしまいます。
漢方薬の紫雲膏なども使いましたが、やはりべたつきが強くて不快感がでてしまいます。結局落ち着いたのが「馬油」で、薄く塗れる上に保湿力が高くて人間の皮膚と似ているのでべたつきを抑えられました。
頭皮の炎症を自然に抑えることが大切ですので、自分に合った保湿剤でがさがさを抑えましょう。
★ポイントとしては、べたつきすぎると毛穴をふさいでにきびや炎症になるので薄く塗れるものを選ぶことでしょうか。頭皮は皮脂の分泌が多いのでへたに塗ると別の影響がでますので注意です。
頭皮は汗や飛散してきた汚れがつきやすいので、気を使うなら数時間ごとにお湯をしみこませたタオルでふき取り、再度保湿剤を塗りなおすといいと思います。