脂漏性脱毛の原因となる「過剰な皮脂分泌」を引き起こす3つの要因

脂がついてべとっとしていて固まっているようなフケは、抜け毛の原因となります。

脂っこい固まったフケで起こる抜け毛は「脂漏性脱毛(しろうせい)」と呼ばれるもので、脂肌の人に多い症状です。

髪の毛が抜けたときに、毛根部分に白っぽい脂の塊が付着していませんか?もし度々抜けた毛に脂の塊のようなものがくっついてくる場合には、脂漏性脱毛の初期症状を疑います。

皮脂の過剰分泌でなぜ抜け毛・薄毛になるのか?

脂がたくさん分泌されるとなぜハゲるのか?というと、脂が毛穴に溜まることで細かなフケや空気中のごみを吸着して固まっていきます。固まった脂はシャンプーなどでも落ちにくく、雑菌が繁殖する温床となって、頭皮のニキビや毛穴の炎症をおこす原因になるのです。

炎症を起こした毛穴は、腫れにより血行が悪くなり、髪を育てている毛母細胞への栄養供給が滞ります。たまにならいいのですが、慢性的に皮脂分泌が過剰な状態が続けば、徐々に髪はやせ細り薄毛になるのです。

脂漏性脱毛症は男性女性問わず発症するもので、年代に関係なく起きる可能性があります。

頭皮の脂が過剰に分泌されてしまう原因としては3つの考えられる要素がありますので、自分に当てはまるかどうかチェックしてみて下さい。

脂漏性脱毛のトリガーとなる3つの要因

男性ホルモンの異常で皮脂分泌は過剰になる
一つは男性型脱毛AGAの原因であるジヒドロテストステロン(以下DHT)というホルモンの作用です。DHTには皮脂腺にも存在し、皮脂を過剰に分泌させてしまう働きもあります。異常な皮脂によって毛穴が詰まって炎症を起こします。

 


下記の動画が分かりやすいのですが、炎症ということは皮膚が荒れて表面がかさぶたのようになり、皮脂を吸ってべたっと固まったようなフケになるのです。


抜け毛の症状が頭頂部や生え際に集中しているようならAGAによるものである可能性が高いので、ジヒドロテストステロンの発生を抑止する育毛剤・皮脂腺のDHTを抑制する効果も持つノコギリヤシを含んだサプリメントなどが有効な対策手段となります。

ビタミンB類の不足で頭皮の皮脂バランスが崩れる
2つ目は栄養素であるビタミンBの不足によるもの。ビタミンBは頭皮の皮脂の量を調整する働きも持っているため、不足すれば皮脂の抑制が効かなくなることがあります。ビタミンBは皮膚の粘膜を保つ効果も高く、頭皮の健康維持には欠かせないです。

ビタミンBを多く含む食材は豚肉豚カツハムなどはビタミンBに加え、髪の毛の栄養になるタンパク質を摂取できる食材です。

他にも良質なタンパク質を同時に摂れる大豆や、ミネラルも摂取できる海藻を多く食べることでビタミンB不足を防ぐことができます。

どれも育毛にとって欠かせない栄養素ですので、育毛に良い食事・栄養素も参考いただきながら食生活を見直してみてください。

シャンプーし過ぎで頭皮が傷つく
3つ目はシャンプーのし過ぎによるもの。シャンプーと皮脂の関係というのは突き詰めていくと難しいもので、残りすぎていてはトラブルになるしとりすぎてしまってもダメなんです。

シャンプーで皮脂を根こそぎ落としてしまうと、細かなフケができやすくなります。ゴシゴシこするなどして剥がれた表皮を修復するため、薄いかさぶたがあちこちにできます。徐々にそれらが剥がれ落ちることで、フケとなっていきます。

細かなフケが出ると、毛穴に入り込みやすくなるばかりか、皮脂を吸着して塊になっていきます。塊になると毛穴から落ちにくくなるため、かゆくて余計にシャンプーに精を入れる・・・せっかく皮脂をとったのに余計に脂っぽくなるという悪循環になりますね。

このシャンプーによる弊害は乾燥性のフケによる粃糠性脱毛症とも関係が深く、皮脂をとりすぎて乾燥して出たフケが時間と共に過剰分泌される皮脂を吸って固まり毛穴を詰まらせるという複合的な構図を作ってしまいます。

乾燥と脂肌は絶妙なバランスで成り立っているので、強すぎるシャンプーなどではたやすく影響を受けてしまうということです。

べたべたの脂は抜け毛対策の目の敵にされていますが、シャンプーで除去したいのは毛穴に詰まった汚れや表面の参加した皮脂だけで良いのです。皮脂には肌を守るバリア機能があるということを軽視してはいけません。決して爪を立てるなど頭皮を傷つけないように注意しましょう。

ホルモンの影響や栄養も大事ですが、まずは手軽に自分の力でできることとしてシャンプーの種類や方法の見直しから始めてみましょう。
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