ブラックシャンプーは安全なシャンプーか?
プレミアムブラックシャンプーは肌が弱い人にもおすすめできるシャンプーなのか?
私が紹介している育毛シャンプーは基本的にアミノ酸系と呼ばれる植物由来の洗浄成分を使ったシャンプーばかりですが、実際に使用されている成分はそれぞれ異なり使用感も違います。
中には低刺激で肌に優しいものを求めて育毛シャンプーを探している人もいると思い、ブラックシャンプーの全成分を解析しながら安心して使えるシャンプーなのかどうかをチェックしていきたいと思います。
ブラックシャンプー成分表※上部記載のものほど配合量が多いです
成分名 | 効果・目的 | 由来や成分の解説 |
---|---|---|
グリセリン | 保湿・シャンプー粘度増量 | 保湿ローションなどでも使われるアルコールの一種で安全性は高い。粘性があるためシャンプーの粘りを出す為にも使われる |
水 | 溶剤 | シャンプー成分の溶剤として |
コカミドプロピルペタイン | ヤシ油由来アミノ酸系洗浄成分 | しっとりした洗いあがりになる低刺激の洗浄成分。洗浄力もあり、バランスのとれたアミノ酸系洗浄剤 |
ヤシ脂肪酸グリシンK | ヤシ油由来アミノ酸系洗浄成分 | ヤシ油から作られる洗浄成分の中では洗浄力が高い。泡立ちが良く弾力のある泡を形成するが、刺激が強く感じる場合もある |
ラウリルグルコシド | 植物由来洗浄成分 | 石油系の洗浄剤のような名前だが、植物由来の洗浄成分。石鹸と同等の洗浄力を持つが分解されやすい成分 |
ラウロイルアラニンNa | ヤシ油由来アミノ酸系洗浄成分 | アミノ酸系洗浄剤の中でも高価な部類にはいる。泡立ちに優れ洗浄力も高いが、髪と同じ弱酸性であるためしっとりした洗いあがりになる |
ココイルグルタミン酸TEA | ヤシ油由来アミノ酸系洗浄成分 | 低刺激で様々な育毛シャンプーに使われるアミノ酸系洗浄剤。頭皮に必要な皮脂は残し、髪や頭皮と同じ弱酸性で肌に優しい成分。 |
トリイソステアリン酸PEG120メチルグルコース | 増粘 | アミノ酸シャンプーはシャビシャビした液になるので粘度を増して泡立ち向上のため使われる。刺激は少なく安全性に優れている |
メントール | 清涼感を出す・血行促進 | ハッカの葉に含まれる成分で、皮脂表面の冷感細胞を刺激して清涼感を感じさせる。同時に毛細血管を拡張し、細胞を活性化させる効果もある |
ポリクオタニウム-7 | 帯電防止・髪の毛保護 | 髪表面に吸着し、静電気を防止したり洗った後のきしみを防ぐ |
BG | 保湿・保存料として | ブチレングリコールの略称で、アルコールの一種。保存料として使われるが、保湿力に優れ頭皮の潤いを保つ |
ポリクオタニウム-10 | 髪の毛保護 | トウモロコシから抽出される髪保護成分。髪や頭皮に自然な膜を形成し潤いを逃がさず髪のパサつきを防いでくれる |
PEG60-水添ヒマシ油 | 品質安定 | 水分と油分を融合させる界面活性剤。医療用としても使われる安全性の高いもので、品質を均一に保つ |
オリーブ油 | 頭皮保湿 | オリーブの油は皮膚との相性が良く、浸透性があるので頭皮の潤いを保つ目的で使われる |
水添レシチン | 品質安定 | レシチンは卵黄にも含まれる成分で、脂質を分解する効果が高い。このため水分と油分を上手く混ぜる為の界面活性剤として使われる |
オタネニンジン根エキス | 頭皮保護 | 朝鮮人参のエキスのこと。保湿力が高いのと細胞を活性化して老化を防ぐ効果がある |
加水分解ケラチン | 髪の毛保護 | ケラチンは髪の毛を構成するアミノ酸の一種。水で分解し、シャンプーに溶け込ませることで髪の毛を保護する |
ヘマチン | 髪の毛保護 | 血液の赤血球のヘモグロビンを分解したもの。髪の毛を構成するケラチンと構造が似ているため吸着性が高く、痛んだ髪を修復する |
ポリ乳酸 | 殺菌・抗菌 | バイオプラスチックとも言われる植物のデンプンから作られる乳酸。抗菌力が高く頭皮の雑菌の繁殖を防ぐ |
褐藻エキス | 頭皮保湿 | 海藻のヌメリ成分のこと。保湿力が非常に高く、洗った後にしっとりした頭皮を保ってくれる |
ピュアブラック | 洗浄補助 | 炭から作られる真っ黒な液体で、細かな粒子が毛穴の汚れをかきだす。同時に老廃物を吸着し、サッパリとした洗いあがりにする |
銀 | 消臭・抗菌 | 消臭剤でも使われる銀イオンのことで頭皮の消臭や高い抗菌力のため健康な頭皮環境を整える |
センブリエキス | 血行促進 | 育毛剤でもお馴染みの血行を促進する植物のエキス。頭皮の毛細血管を拡張し、栄養を行き渡らせる |
加水分解米エキス | 保湿 | 米のタンパク質を分解して作られる保湿成分。粘度があり保湿力が長時間維持できることから化粧品にも使われる |
エタノール | 殺菌・保存料・溶剤として | 消毒用として使われるアルコールのこと。菌の繁殖を防ぎ、保存料として使われる。配合成分を均一に溶かす溶剤としての効果もある |
アルニカエキス | 保湿・抗炎症 | キク科の植物でハーブとして古くから皮膚の健康のために使われてきたもの。頭皮を保湿し炎症を抑える |
オドリコソウエキス | 保湿・抗炎症 | オドリコソウのエキスには頭皮のキメを整えて引き締める効果がある |
オランダカラシエキス | 保湿・抗炎症 | 別名クレソンという植物のエキスで保湿力が高く、独特の辛味成分であるニシグリンが血行を促進・頭皮細胞を活性化させる |
ゴボウ根エキス | 保湿・抗炎症 | ゴボウの根からとれるエキスには高い保湿力があり、化粧水などにも使われます |
セイヨウアカマツエキス | 抗炎症 | アカマツから抽出されるマツヤニのこと。松やにには高い抗炎症作用があり、皮膚炎やニキビ治療にも使われる優れた効果がある |
セイヨウキズタエキス | 頭皮保護 | セイヨウキズタというハーブの一種で、皮膚を引き締めてハリを持たせる効果がある |
ニンニクエキス | 殺菌・抗菌作用 | にんにくの成分であるアリシンには高い殺菌・抗菌作用があり保存料として使われる |
マツエキス | 保湿・抗炎症 | 松やにであるがアトピーの治療薬としても使われるほど皮膚の鎮静作用が高い。頭皮にきびを防ぎ、健康な頭皮にする |
ローズマリーエキス | 保湿・血行促進 | ローズマリーのエキスには保湿・血行促進効果があり、フケやかゆみ防止効果が期待されている |
ローマカツミレ花エキス | 保湿・抗炎症 |
別名カモミール |
オレンジ油 | 洗浄補助・殺菌 | オレンジ果実の皮からとれる油で、天然の洗浄剤として使われる。ちなみにブラックシャンプーは柑橘系の香りがすごく強い |
ゆず油 | 保湿 | ゆずの皮からとれるオイル。ゆずはお風呂にも入れるように、保湿効果やリラックス効果が高い |
ユーカリ油 | 頭皮の保護・殺菌 | ユーカリのオイルは皮膚の抗炎症作用や高い抗菌作用があり、頭皮の雑菌の繁殖を防ぎ悪臭を防止する |
グリチルリチン酸ジカリウム | 抗炎症 | 甘草という漢方薬の根のエキス。皮膚の炎症をおさえ、頭皮ニキビや肌荒れを防ぐ効果が高い |
ドクダミエキス | 頭皮の抗菌 | 独特の香りがするドクダミのエキス。高い抗菌力をもち、頭皮の雑菌の繁殖を抑える |
クララエキス | 頭皮保護 | マメ科植物クララのエキスで、頭皮の保湿や血行促進作用がある |
ブラックシャンプーの成分についてみていくと、使われている洗浄成分は石油系のものではなくすべて植物由来のアミノ酸系の洗浄剤であることが分かります。洗ったときのメントールの爽快感が強いので刺激自体は強いのですが、頭皮に対しては安全な成分で占められていました。ただし使われている洗浄成分の量は多い部類に入るので、乾燥肌の人は使う液量を少なくしたりするといいと思います。
私が特に注目したのは保存料の少なさです。エタノールは使われていますが、その他危険な合成保存料は使用されていません。銀やユーカリ・ドクダミといった植物が持つ抗菌作用を組み合わせて品質維持を図っている点は評価できるポイントだと思いました。
それだけにしばらく放置するとすぐに成分が沈殿してしまうので、使う前に良く振って使うようにしましょう。これも余分な界面活性剤がたくさん使われていないためですから、安全性では優れたシャンプーだと言えますね。
育毛課長のブラックシャンプー安全性に対する所感・・・
ブラックシャンプーは使ったイメージは爽快クールな刺激が強く、賛否が分かれそうな使用感です。
ただし成分を詳しくチェックしていくと使われている洗浄成分はヤシ油由来のアミノ酸系と呼ばれるものばかりで、想像と違ってしっかり頭皮の安全性を考えて作られていると分かりました。
値段が高いだけのことはあると感じた次第ですが、やはりメントールの刺激の強さは飛びぬけています。肌が弱い・ヒリヒリするのは嫌だと言う人は別のシャンプーを使ったほうがいいかもしれません。油ギッシュな人におすすめしたいシャンプーですね。