育毛剤で起きる好転反応と副作用をどうのように見分けるか
好転反応という言葉をご存知ですか？好転反応とは東洋医学でよく使われる用語で、症状がよくなる前に一時的に悪化してひどくなることを言います。
東洋医学は自然の生薬を使うことによって、人間が持つ本来の代謝機能を高めることで病状を治すことを得意とするもの。漢方薬などで活性化した生体機能によって、体内に溜まっていた毒素などが排出される過程で起こるといわれています。
これがなぜ育毛剤でも関係があるのかというと、市販の育毛剤に使われている成分のほとんどは植物由来のもので、漢方薬として使われるものがたくさん入っているのです。自然に衰えた頭皮の機能を回復することが目的ですから、急激な改善は見られない代わりにゆるやかに髪の毛を作る細胞や頭皮に働きかけていきます。
しかし、好転反応は副作用を紛らわすための説明として使われたり、実際には副作用を起こしてしまっているのに、好転反応であると思い込んで使い続けることで、症状が悪化してしまうトラブルも起きています。
このため育毛剤によってもたらされる頭皮の変化について、これは好転反応によるものなのか？？それとも副作用がでてしまっているのではないか？？というような疑問を抱いてしまう場合もあるのです。
育毛において、好転反応ととれる症状はあるのか？また副作用との違いはどのようなものがあるのかを知っておくべきだと思っています。
育毛剤を使って好転反応のような症状は起こるのか？
まず問題となるのが、「育毛剤における好転反応的なものは存在するのか？」ということ。
育毛による「好転」とは、髪の毛が生えてくること。それに対する症状としては、抜け毛が増えるという状況があります。
一番多く報告が寄せられるのが、初期脱毛です。
初期脱毛は、育毛剤を使い始めてから3ヶ月付近をめどに、一時的に抜け毛が多くなるという症状が出る人がいます。
実は医学的には解明されていない症状ですが、育毛をしている多くの人の体験談をもとに仮説として考えてみると、育毛剤の効果で活性化した多数の毛母細胞が毛根を押し出すことで発生すると考えられます。
髪の成長が衰えて活動が弱い毛根の細胞は、活性化した毛乳頭細胞が新しい髪の毛を作る為に押し出されて抜けていきます。そのため一時的に抜け毛は増えるのですが、その後丈夫な髪の毛が生えてくるという理論です。
現実にこの症状を訴える人は多く、育毛剤を使い続けて抜け毛が増えたと感じる人は多いようです。医薬品育毛剤を使っても同じような症状が出る人がいるので、漢方特有の好転反応とはいいがたいかもしれませんが、初期脱毛というのは憶えておいて損はないですね。
自分にあった育毛剤を使い続けていると脱毛が徐々に収まり、産毛のようなものが生えてきます。これが実感できれば好転反応といえるので、その育毛剤は使い続ける価値がある・効果があるといえます。
こんな症状には要注意！育毛剤の副作用と好転反応との違い
次に注意してほしいのが、育毛剤の副作用との混同です。
育毛剤での副作用については当サイトでも度々取り上げていますが、好転反応だと思っていたら実は深刻なダメージだったということがまれにあります。
好転反応とは、「目的とする効果の裏返し」として起こるものという考え方です。育毛剤でいえば髪の毛の発毛促進がメインですから、それに対しての反応は上記であげた初期脱毛となります。
しかし頭皮が赤く炎症を伴ったり、異常なかゆみに襲われたという場合には、単に副作用やアレルギー反応であることが多いので注意します。
見分け方は、育毛剤を使うたびに赤みやかゆみがすぐに出てしまう場合は副作用である可能性が高いです。好転反応は薬を使ってすぐに出るものではなく、体の組織が改善するにつれてでてくるもの。初めは変化がなくても、しばらく時間がたってから出てきます。
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使い続けるうちに症状がひどくなったり、使うのをやめると赤みが引くといった場合には副作用を疑って皮膚科医への相談をおすすめします。
育毛剤を使うときにはただ塗りっぱなしではなく、自分の頭皮の状態をしっかりと把握しながら経過を観察することが大切ですよ。
安易に輸入医薬品に手を出すのは副作用リスクの塊
また、医薬品育毛剤を使う場合には、稀に頭皮以外にも副作用として症状が出る場合があります。
基本的に育毛剤の副作用は重篤な危険性は無いというのが一般的ですが、ネットで調べれば衝撃的な画像などがでてくることもあって不安になるもの。
海外での輸入品育毛剤が効果高いと宣伝されているサイトもありますが、やみくもに手を出すのではなく、まずは薄毛治療を専門としているクリニックなどで検査を受けてから処方してもらうようにしましょう。