毛量を増やすための基礎知識!毛量が決まる3つの要素

毛量を増やす方法

 

将来薄毛にならないために、髪の毛の絶対数である毛量をいかに増やすか?というテーマがあります。

 

加齢や体質などで薄毛になる人は多く存在しますが、「薄毛でも別に構わないから放っておこう」という人は少ないのではないでしょうか。薄毛が目立ってくると、何とかして毛量を増やしたいと思うのも無理はありません。

 

この記事では、自宅で簡単に実践できる髪の毛のボリュームアップ方法をはじめ、育毛剤やクリニックでどのように薄毛を改善していくかについても解説していきます。

 

まず、私たちの髪の毛の量を決める要素として、

 

  • 「毛穴の数」
  • 「毛穴から生える髪の毛の本数」
  • 「ヘアサイクル期間」

 

という3つのポイントがあることを知っているでしょうか?もちろん個人差はあるものの、この3つを知っておくことで効率よく毛量を増やせる可能性もあります。まずは基礎知識として、毛量を決定づけるこれらの要素について学んでいきましょう。

 

1.毛穴の数は実は男女間の差はない

 

髪の毛は「毛穴」から生えてくるというのは、多くの人が知っているでしょう。つまり、毛穴の数が多ければ多いほど、必然的に髪の毛の本数も増えるということです。

 

では、肝心の毛穴の数はいつ決まるのでしょうか?

 

答えは、なんと「生まれる前」です。毛穴などの器官が成熟するのは妊娠6カ月頃であり、毛穴の数もその頃には確立されています。

 

また、毛穴の数は一度決まるとそれ以降変動することはありません。基本的には成長しても増減しないため、その人が赤ちゃんの頃も大人になったときも同じ毛穴の数が存在しているのです。

 

ちなみに、毛穴の数に個人差はありますが、男女による性差はありません。性別にかかわらず、平均で1平方センチメートルあたり150本ほど生えています。毛穴が多いと髪の毛の生える密度が高くなり、自然と毛量が多くなります。

 

2.毛穴から生える髪の毛の本数

毛穴から生える毛

 

毛量に影響するポイントとして、「毛穴から生える髪の毛の本数」も忘れてはいけません。1つの毛穴からは平均で2~4本ほどの髪の毛が生えており、一般的な人だと平均で約10万本の髪の毛が生えています。

 

1つの毛穴から生える本数が少ない人は約5万本、多い人は約15万本生えており、両者の間には実に10万本程度の差があるのです。

 

10万本というと、まさに平均的な人1人分の髪の毛の量です。1つの毛穴から生える髪の毛の数が、いかに大きな影響を与えているかがわかるでしょう。

 

毛穴の数そのものは増減しませんが、そこから生える髪の毛の数は増やすことができます。また、髪の毛を生やせない毛穴を減らすことで密度を高めたり、髪の毛を太く丈夫に育てたりして、本数が少なくても毛量を多く見せることは理論上は可能です。

 

毛量を増やしたい場合は、太くする点にも目を向けてみると良いでしょう。

 

3.ヘアサイクル期間

ヘアサイクル

 

私たちの髪の毛は、「ヘアサイクル」という一定の周期で抜けたり生えたりを繰り返しています。このヘアサイクルも、毛量に大きく影響しています。

 

ヘアサイクルは、髪の毛が生えて成長する成長期、成長が止まる退行期、抜け落ちてしまう休止期に分かれています。

 

成長期は約3~5年、退行期は約3週間、休止期は約3カ月かかるのが一般的です。個人差はありますが、男性は約3~5年、女性は約5~6年ほどでヘアサイクルが一周します。

 

つまり、一本の髪は生えてから抜けるまでに5年近く頭皮にとどまっているのが正常な状態なのです。

 

このヘアサイクルが乱れると、成長期が短くなってすぐに退行期に移ってしまうため、髪の毛が太く成長することができません。

 

健康的な人でも1日に約100本は抜け毛があるのですが、へアサイクルが乱れた人はそれよりも多く抜けたり、全く生えてこなくなる期間が長引いたりするため、毛量が減ってしまうのです。

 

基本的にヘアサイクルは数年単位で進むのですが、季節によっては毛穴の状態が悪化して抜け毛が増える時期もあります。

 

ヘアサイクルは、普段の生活やストレス、また遺伝で受け継いだ体質など様々な影響を受けて乱れます。毛量を増やしていくには、ヘアサイクルを正常化し、丈夫な髪の毛が生える頭皮を維持していくのが大きな課題となるのです。

 

今ある髪の毛を大切に!毛量を減らさないための5つの方法

 

毛量を決定づける要素について、理解できたでしょうか?毛量はただでさえ個人差が大きいのですが、そこに薄毛の原因が加わるとさらに差が広がってしまいます。

 

せっかく毛量を増やす努力をしていても、薄毛の原因を放っておくと効果は得られません。いかに毛量の減少を防ぐかという点が重要になってくるので、次はその方法について具体的に解説していきます。

 

毎日の髪の洗い方に気をつける

シャンプーの仕方

 

毛量を減らさないためには、毎日のシャンプーにも気を配る必要があります。無頓着に髪を洗っていると、知らず知らずのうちに頭皮や髪の毛にダメージを与え、抜け毛を増やしてしまう恐れもあるので注意しましょう。

 

理想的なシャンプーのやり方は、まず髪を濡らす前にブラッシングをして汚れを落とすことから始めます。髪の毛の絡まりを解き、指などに引っかかって抜けるのを防ぐ効果があります。

 

次に、お湯をかけて予洗いをしましょう。頭皮の汚れが浮いて落ちやすくなり、シャンプーの付けすぎも防げます。それが済んだら、汚れをしっかり包み込んで落とせるように、シャンプーを十分に泡立てます。このとき、血行を促進して髪の毛の成長を促すため、指をそろえてマッサージしながら洗うと良いでしょう。

 

ワックスなどを付けていると汚れが落ちにくいため、この手順を2度繰り返します。1回目は頭皮の汚れを取る、2回目は毛穴の汚れを取るイメージです。2回目は汚れもある程度落ちているので、シャンプーは少なめで構いません。

 

最後に、シャンプーやコンディショナーなどが残らないようにしっかりすすぎましょう。泡が残っていると、肌を刺激してフケやかゆみの原因になってしまいます。

 

頭皮マッサージを行う

頭皮のマッサージ

 

毛量が減ってしまうのは、頭皮の血行が悪化してヘアサイクルが乱れてしまうことも大きな原因です。そこで、頭皮の血行を促進するために頭皮マッサージを行いましょう。

 

マッサージは、自分の手や専用の器械を利用して手軽に行うことができます。それぞれの特徴を解説するので、自分に合った方法で実践してみましょう。

 

ハンドマッサージの方法

 

自分の手で行うハンドマッサージは、いつでもどこでも手軽に行えるのがメリットです。十分に温めた手の人差し指と中指、薬指の指の腹を使い、1カ所あたり6回ほど刺激します。両手を頭皮に当て、指の腹で円を描くようにしながら少しずつ位置を動かしていきます。

 

基本的には下から上方向に動かすことを意識し、頭皮をほぐすように優しくマッサージしていきましょう。

 

まずは側頭部から頭頂部にかけて、次に前頭部からこめかみにかけて、最後に頭皮全体をマッサージしていきます。指の滑りを良くするために、お風呂でシャンプー中に行うと良いでしょう。

 

ちなみに、マッサージするときは力を入れたり爪を立てたりしてはいけません。こうすると頭皮にダメージを与え、逆効果となってしまいます。

 

シャンプー中に行う場合は、時間をかけすぎるとシャンプー剤が長く頭皮にとどまり、同じように頭皮にダメージを与えてしまうので注意が必要です。

 

マッサージ器を使用する方法

 

より本格的に頭皮ケアを行いたい場合は、専用の頭皮マッサージ器を利用しましょう。頑固な汚れを落としたり頭皮のコリを防いでリラックスさせたり、ハンドマッサージでは得られないようなさまざまなメリットもあります。

 

ただし、安全に使うためにも使用時間や使い方などは説明書通りにきちんと守りましょう。

 

頭皮マッサージ器は最適なケアができるように設計されているため、ハンドマッサージでは効果があるのか不安だったり、力の入れ具合がわからなかったりする人にピッタリです。

 

汚れ除去やリラックスといった目的の違い、手動タイプや電動タイプなど種類の違いなど、同じマッサージ器でもさまざまな特徴があります。目的や種類に加え、価格帯や材質、使いやすさなどまで含めると選択肢は非常に多いので、自分の悩みに応じたものを選ぶことが大切です。

 

女性の場合:ヘアスタイルに気をつける

女性の髪

 

意外に思われるかもしれませんが、実はヘアスタイルも毛量の減少に影響しています。牽引性脱毛症と呼ばれる症状があり、無理に髪の毛を引っ張るような力が加わり続けると、頭皮や髪の毛が疲弊して抜け毛が増えてしまうのです。

 

ポニーテールやドレッドヘアなどのヘアスタイルを毎日続けたり、ヘアアイロンや強引なブラッシングをしたりすると、頭皮への負担が大きくなって抜け毛を招くため注意しましょう。

 

また、帽子をかぶると内部が蒸れたり圧迫されたりして、頭皮の血行が悪化してしまいます。血行悪化は髪の毛の大敵なので、あまり長時間かぶったままにするのは良くありません。

 

さらに、髪の毛を長く伸ばしすぎるのも要注意です。長さがあると1本あたりの重量も増えてしまうため、頭皮全体にかかる負担も大きくなります。

 

紫外線対策を行う

 

日々何気なく浴びている紫外線ですが、実は紫外線は肌にとって非常に刺激が強い存在です。頭皮は意外とデリケートな肌なので、刺激を受け続けていると乾燥したりバリア機能が低下したりして、一気に環境が悪化してしまいます。

 

良い作物を作るには良い畑が必要なように、太くて丈夫な髪の毛が生えるには良い頭皮環境が欠かせません。このため、紫外線から頭皮を保護することが大切なのです。

 

具体的な紫外線対策としては、日傘や帽子、頭髪用の日焼け止めスプレーを使用するなどの方法があります。直接頭皮に紫外線が届くのを防ぎ、ダメージを軽減できます。た

 

だし、帽子は通気性の良いものを選び、こまめに脱ぐなどして蒸れて雑菌が増えすぎないように注意しましょう。

 

ストレスを増やさない

ストレス

 

人間の体は意外と繊細で、ストレスがたまると自律神経が乱れ、血管が収縮するなどして血行が悪化してしまいます。すると毛根に十分な酸素や栄養が届かず、抜け毛が増えたり細くて弱々しい髪の毛しか生えなくなったりするのです。

 

また、ストレスは食欲不振や睡眠不足などを招いて体調を悪化させ、さらに薄毛を加速させてしまうこともあります。このため、毛量を増やしたいなら上手なストレス解消法を見つけることも重要です。

 

たとえば、ゆっくり眠ったり音楽を聴いたりする、適度な運動をする、毎日しっかりお風呂に浸かるなどはストレス発散に非常に効果的です。自分なりにリラックスできる方法を見つけ、積極的に実践しましょう。

 

ただし、飲酒や甘いものの食べ過ぎなどは栄養バランスを崩し、血行を悪化させる恐れもあります。ストレスが発散できても体を壊しては本末転倒なので、間違ったストレス解消法には注意が必要です。

 

また、薄毛を悩みすぎるのもストレスの元です。必要以上に触ったり鏡を見たりして、薄毛を再確認するのは控えましょう。

 

自宅で簡単に実践できる!毛量を増やすためにできる3つの方法

 

これまでは、髪の毛を減らさないためのさまざまな方法を解説してきました。ただ、これらの方法を実践するだけでは、現状維持はできてもボリュームアップは期待できません。

 

毛量を増やすためには、それに適したケアが必要です。そこで、次は健康的で黒々とした髪の毛を増やすための方法を3つ紹介していきます。

 

重要なのは栄養:たんぱく質やビタミンB群を積極的に採る

 

髪の毛は、私たちが食べた物を材料にして作られています。毛根に栄養を与え、丈夫な髪の毛を作るには栄養豊富な食事が欠かせません。

 

特に髪の毛を作るのに重要な役割を果たす栄養素として、タンパク質やビタミンB群、亜鉛などが挙げられます。毎日の食事で、これらの栄養素を積極的に取り入れることがポイントです。

 

タンパク質がたっぷりと入っている食べ物は、大豆や卵、豚肉に乳製品などです。ビタミンB群はレバーにまぐろなど、亜鉛は牡蠣や牛肉などに豊富に含まれています。どれも手に入れるのが難しい食材というわけではないので、意識して食べるようにしましょう。

 

参考:育毛良い食事と積極的に食べるべき栄養素

 

女性の場合、特に大豆製品がおすすめです。大豆は女性ホルモンとよく似た作用を持っているため、ホルモンバランスを整えて、血行を促進させたり美しい髪の毛を作ったりする効果があります。

 

ビタミンB群に加え、ナッツやアボカド、チーズに納豆などもホルモンバランスを整える効果があるので、毛量アップが期待できます。

 

ただし、いくら効果があるとはいっても、極端に摂取したり栄養バランスを偏らせたりすると体調を崩しかねません。特に亜鉛の過剰摂取は体に危険を及ぼす恐れもあるので、くれぐれも栄養バランスを考えて摂取することが大切です。

 

まとまった睡眠時間は確保する

 

私たちが寝ている間、身体は「成長ホルモン」を盛んに分泌しています。成長ホルモンは代謝や細胞の働きを促進する効果があるため、髪の毛を作り出すためにも欠かせないものです。

 

十分な成長ホルモンを分泌させるには、1日に少なくとも5時間は眠らなければなりません。睡眠不足はストレスの原因にもなるので、毎日意識してしっかり眠ることが大切です。

 

ちなみに、睡眠に関しては寝る時間が重要と言われてきましたが、現在では4時間以上の睡眠をとることでホルモンは分泌されることが分かってきています。寝る時間がまちまちでも焦らず、まとまった睡眠時間をとることが大事なのです。

 

スムーズに眠るためには、身体をリラックスさせて就寝モードにしておく必要があります。ぬるめのお風呂に浸かる、たばこやコーヒーなどは控える、寝る前にスマホやパソコンの光を浴びないなどの対策を実践すると効果的です。

 

育毛剤や育毛シャンプーは毛量増加にどう活用するか

 

薄毛に悩む人は数多く存在するので、毛量アップに役立つ商品やグッズなども豊富に販売されています。

 

頭皮や髪の毛に良い効果をもたらす専用のグッズをうまく活用すれば、なにもせずに放置するより毛量を増やせる可能性は高まるでしょう。毛量アップに効果的なものと期待値について解説します。

 

値段手ごろで手が出しやすい育毛シャンプー

 

毛量を増やすグッズとして代表的なものといえば、まず「育毛シャンプー」が挙げられます。育毛シャンプーは頭皮環境を整えてトラブルを予防し、今生えている髪の毛が丈夫に育つことを目的としています。

 

発毛効果はあまり期待できませんが、頭皮に栄養を与えたり血行を促進したりして、頭皮環境を改善させることは可能です。これにより、毛穴を良い状態で維持して丈夫な髪の毛を育てられるようになります。

 

育毛シャンプーには男性用と女性用に分かれているものもあり、男性用は皮脂による毛穴詰まりを改善するために洗浄力が強いものが多いです。

 

女性用は、肌が乾燥しがちな女性にふさわしく、保湿成分が多く配合されているのが特徴です。性別によって使い分けても良いのですが、基本は自分の肌質にあったものを選びましょう。

 

ちなみに、育毛シャンプーでも配合成分によっては頭皮に刺激を与えてしまうものもあります。刺激を避けるために、高級アルコール系や石鹸系の界面活性剤が含まれていないもの、安息香酸ナトリウムなどの保存料が含まれていないものを選ぶと安心です。

 

頭皮にトラブルある人は薬用シャンプー

 

育毛シャンプーと似た毛量アップグッズの中に、「薬用シャンプー」というものもあります。育毛シャンプーが化粧品や医薬部外品に該当するのに対し、薬用シャンプーは医薬部外品にのみ該当しているのが特徴です。

 

医薬部外品は、化粧品よりも効果が期待できるものとして厚生労働省がお墨付きを与えたものです。有効成分が豊富に配合されている商品が多いため、育毛シャンプーよりも頭皮環境の改善効果が期待できます。

 

具体的には、フケを改善するピロクトンオラミンやサリチル酸、炎症を抑えるグリチルリチン酸ジカリウムなどが配合されています。肌が弱い人や頭皮のかゆみ、フケや炎症などに悩んでいる人に最適です。

 

 

薬用シャンプーは商品によって配合成分が異なるため、自分の目的に合った成分が含まれているものを選びましょう。脂性肌用や乾燥肌用など、皮脂の量に応じた商品も販売されているので、特徴を細かくチェックすることが大切です。

 

高価なイメージだが毛量増加には早くから使いたい育毛剤

市販育毛剤

 

毛量アップと聞くと、まず育毛剤を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。単純に育毛と言っても、様々な目的で成分が配合され、商品ごとに効果が異なるのが育毛剤の特徴です。

 

  • 抜け毛を減らすために使っていきたいのか
  • 髪を丈夫に太く育てるために使っていきたいのか
  • 頭皮の保湿やフケなどの防止のために使うのか
  • 本格的に薄毛対策として使っていくのか?

 

それぞれ目的が微妙に異なるもので、商品ごとの特徴を確認してから使わないといけません。有名な商品だから毛量アップにも良いというわけではないのが難しいところなのです。

 

一般にネット通販などで販売されている医薬部外品育毛剤は、複数の成分を組み合わせることで効果を引き出し、髪の毛の成長に多角的にアプローチできるようになっています。毛量を増やし、一本一本の髪を育てていくという点では、育毛剤はぜひ使っていきたいものとなります。

 

 

医薬品発毛剤は薄毛が進行しだしてから

医薬品育毛剤

 

発毛剤は毛量アップに非常に効果的に見えますが、基本的には医薬品は進行した薄毛の治療に使われます。失った毛を現状に戻すのが目的ですから、予防の意味での毛量増加には一般の育毛剤を使います。

 

ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドなどが主成分として配合され、直近ではスカルプDを販売するアンファーから発毛剤が販売され話題になりました。

 

中には使用する人によって悪影響が表れる可能性もあります。男性には効果が高いものの、妊娠中の女性が使うと胎児の発育に悪影響が及ぶ恐れもあるということを覚えておきましょう。

 

また、発毛剤は医師の処方によって入手するのが基本ですが、商品によっては一般用医薬品として市販されているものもあります。

 

ただ、一般用医薬品は医師に処方されるものより有効成分濃度が低いため、海外から高濃度の発毛剤を個人輸入する人もいます。手軽に高濃度の発毛剤を入手できるのは便利なのですが、中には重篤な副作用を及ぼしたり、人体に有害な成分を使用していたりする危険な商品もあるため細心の注意が必要です。

 

 

+α活用できるシャンプーブラシ・育毛ブラシ

 

毎日のブラッシングは、頭皮ケアの絶好の機会でもあります。シャンプーブラシや育毛ブラシを使うとより効果的に頭皮ケアができるので、試してみましょう。

 

シャンプーブラシは、頭皮を洗うのに特化したブラシです。手のひらサイズで突起が複数付いており、しっかりと汚れを落とせます。皮脂が多い人や爪が長く頭皮を痛めがちな人に向いています。手では洗いにくい部分もきれいに洗えるため、非常に便利です。購入するときは、実際に手に取って、握りやすさや感触を確かめてから選ぶと良いでしょう。

 

育毛ブラシは、頭皮マッサージによる血行促進効果を持つブラシです。いつでもケアできるので便利ですが、静電気が起きやすいので静電気防止加工がしてあるものを選びましょう。また、頭皮に当たる部分の素材が柔らかいもの、クッション性に優れたものを選ぶことも大切なポイントです。

 

毛量を多く見せる!ボリュームを出すヘアスタイルのコツとは?

 

薄毛を改善するには毛量アップが欠かせませんが、それ以外にヘアスタイルを工夫するという方法もあります。

 

ボリューム感のあるヘアスタイルにすれば、少ない髪の毛でも多く見せられるのです。

 

普段何気なくカットしている髪の毛も、カット方法を工夫するだけでボリュームアップさせられます。カット方法以外にも、セットやアレンジ方法を変えて髪の毛を多く見せることも可能です。

 

自分では難しい方法でも、美容院などでお願いすれば実践してもらえます。男女別に最適な方法を紹介していくので、頭皮ケアとあわせて取り入れてみましょう。

 

男性におすすめのヘアスタイル

ヘアスタイル

 

全体的に髪の毛が少ない人に最適なヘアカットは、サイドやバックを短めにするという方法です。ソフトモヒカンのようにトップの髪の毛を長めに残すと髪の毛全体に動きが生まれ、ボリューム感を演出できます。より動きを出すために、トップの髪は毛束ごとにさまざまな方向に流すようにしましょう。

 

生え際の後退が気になる人は、前髪をあえて立ち上げて額を見せる方法がピッタリです。下手に額を前髪で隠そうとすると、髪の間から見え隠れする額が目立ち、余計に薄毛を感じさせてしまいます。いっそ前髪をすべて上げ、他人の視線を上方向に誘導したほうがボリュームが多く見えるのです。

 

とにかくボリューム感を出したいという人は、サイドやバックを短めにしたうえで、トップにパーマをかけましょう。ウェーブを付けることで全体的な量を増やせますし、躍動感が出るのでオシャレに見せられます。

 

女性におすすめのヘアスタイル

 

薄毛で悩む女性の場合は、意外にもショートヘアが最適です。せっかくの髪の毛をなぜ減らしてしまうのかと驚くでしょうが、実は髪の毛が長いと重量も増えるため、かえって頭頂部の髪の毛がペッタンコになってしまうのです。

 

女性のロングヘアは毛量を少なく見せてしまう

 

これではボリュームが逆に減ってしまうので、ショートにして軽くしたほうがボリューム感を出せるケースもあります。ふんわりとさせやすいだけでなく、ブローやスタイリングが楽という嬉しいメリットも得られます。

 

女性はショートヘアでボリュームを出す

 

手軽にボリュームを出したい人は、頭頂部の分け目をいつもと変えてみましょう。いつもの場所から数センチずらすだけでも、癖がついていない根元が立ち上がりやすくなるため、ボリューム感が出ます。

 

生え際の後退が気になる人や、ハリのない髪の毛が気になる人は、前髪をすべて持ち上げるポンパドールが良いでしょう。ふんわりと留めればボリュームもでますし、同時に清潔感も感じられるので一石二鳥です。

 

ヘアアレンジグッズでボリュームを出す

 

髪の毛を手軽にボリュームアップさせるには、ヘアアレンジグッズを活用するのも効果的です。

 

たとえば、ヘアカーラーは髪の毛に巻き付けて一定時間放置するだけで、ふんわりと髪をカールさせられます。ヘアアイロンやホットカーラーと比べて熱を使わないため、髪の毛や頭皮へのダメージも心配ありません。100円ショップでもさまざまな種類が販売されているので、コストをかけずに実践できます。ただし、使うときは髪の毛を引っ張りすぎないように注意しましょう。

 

また、髪の毛を持ち上げてボリューム感を出す盛り髪グッズも便利です。毛たぼとも呼ばれるもので、100円ショップでも売られています。

 

より自然かつ一気にボリュームアップしたいなら、かつらやウィッグも検討してみましょう。全体的にカバーするタイプだけでなく一部分だけカバーするタイプもあり、目的に応じて使い分けられます。ファッションアイテムとして若者が使っていることもあるので、「かつらなんて…」と敬遠することなく気軽にチャレンジしてみましょう。

 

ドライヤーでボリュームを出す

 

髪の毛を乾かすときに使うドライヤーも、当て方を工夫すればボリュームアップに効果があります。

 

男性の場合、髪と地肌の水分をしっかり拭き取ったら、ドライヤーの強風で一気に乾かしましょう。ある程度乾いたら、水気が少し残る状態で弱風に変えて髪の根元に風を当てていきます。

 

後頭部は、下から上方向に髪を立ち上げるイメージで乾かします。時間がないときは、顔を下に向けて頭頂部に風を当てるようにすると、自然に髪が立ち上がってボリューム感を出せます。

 

女性の前髪の場合、髪の根元をピンでまとめて留め、風を当てると癖がついてボリュームアップします。全体的にボリュームを出したい場合は、タオルドライした髪を上下に分け、先に下の部分を乾かします。

 

上の部分は、頭を下げて髪を下に垂らし、自然な流れに逆らうように風を当てると髪が立ち上がってボリュームが出ます。髪は温風の後に冷風を当てると収縮して固まる性質があるため、ある程度乾いたら冷風を当てながら好みのヘアスタイルにまとめましょう。

 

自宅でできる方法を実践しても毛量が増えない場合はどうする?

 

自宅でセルフケアを頑張っても毛量が増えない場合、症状や進度が深刻だと単なる薄毛ではなく「脱毛症」になっている可能性もあります。

 

薄毛の原因がわからなかったり、セルフケアの成果が得られなかったりしたら、発毛や育毛サロン、クリニックなどで専門家に診断してもらったほうが良いでしょう。それを判断するためにも、脱毛症の症状や原因などを解説していきます。

 

ひと口に脱毛症といっても、正確には男性特有タイプ、女性特有タイプ、男女共通タイプに分けられます。それぞれのタイプごとに症状や原因などを解説するので、自分が脱毛症に該当するかを判断してみましょう。

 

薄毛が治らなかったり進度が速かったりする場合は脱毛症の可能性も高いので、できるだけ早く専門の薄毛サロンやクリニックで治療を始めることが大切です。

 

男性特有の脱毛症の症状・原因

 

男性特有の脱毛症として、真っ先に挙げられるのが「男性型脱毛症」です。AGA(Androgenetic Alopecia)とも呼ばれており、20代以降の成人男性に多く見られます。日本人男性の3人に1人がAGAを発症していると言われています。

 

aga

 

主な症状は、頭頂部と生え際からの薄毛の進行です。抜け毛が増えた後に新しい髪の毛がなかなか生えてこなくなり、最終的には完全に髪の毛が無くなってしまいます。

 

AGAを引き起こす原因は、遺伝や生活環境の乱れなどさまざまありますが、最も多い原因はジヒドロテストステロンという男性ホルモンの影響によるものです。

 

このホルモンの影響で髪の毛の成長期間が短縮化され、十分に成長できないまま抜け落ちてしまいます。成長期が短くなると相対的に退行期や休止期が長くなるため、新しい髪の毛がなかなか生えなくなるのです。

 

女性特有の脱毛症の症状・原因

 

女性特有の脱毛症としては、FAGAや分娩後脱毛症、女性ホルモンの一時的な減少による抜け毛などが挙げられます。

 

FAGAは「女性男性型脱毛症」とも呼ばれるもので、中高齢の女性に多く見られます。つむじから薄毛が目立ったり、頭部が全体的に薄くなったりします。主な原因は、加齢による女性ホルモンの減少です。ただし、無理なダイエットによる栄養不足やストレス、貧血などの影響で若い人にも起きるケースがあります。

 

分娩後脱毛症は、妊娠出産にともなうホルモン変化により、ヘアサイクルが乱れることで起こります。ホルモンバランスが元通りになる出産後6カ月~1年ほどで自然回復することが多いので、過剰に心配する必要はありません。子育てのストレスや睡眠不足などが悪影響を及ぼすケースもあるので、日ごろから周囲と協力して余裕のある育児を心がけましょう。

 

女性ホルモンの一時的な減少による抜け毛は、たとえばピルを服用していた女性などが該当します。ピルを中止するとエストロゲン量が低下し、髪の毛の成長が終わります。服用中に抑えられていた抜け毛が一気に始まるため、薄毛になることがあるのです。ホルモンバランスが整えば症状は改善するケースもあり、その場合は数カ月~1年ほどで収まるので様子を見ましょう。

 

男女に共通する脱毛症の症状・原因

 

男女に共通する脱毛症として、円形脱毛症、牽引(けんいん)性脱毛症、脂漏(しろう)性脱毛症、粃糠(ひこう)性脱毛症があります。

 

円形脱毛症は10円ハゲとも呼ばれるもので、ある日突然髪の毛が円形や楕円形に抜けます。全身の毛に発症する可能性があり、主な原因はストレスだとされていますが、ほかにも原因はさまざま考えられるので断言はできません。

 

牽引性脱毛症は、髪の毛をひっぱったり物理的な力が加わったりすることで起こります。負担の大きいヘアスタイルを続ける、ヘルメットや帽子をかぶり続ける、ヘアアイロンやブラッシングをやりすぎるなどで発症する恐れがあるため注意が必要です。

 

脂漏性脱毛症は、過剰に分泌される皮脂が原因です。食生活の乱れや肌に合わないヘアケア製品の使用、シャンプーの洗い残しなどで皮脂が過剰分泌されると発症します。

 

症状が悪化すると、頭部や顔などにひどい湿疹が表れる脂漏性皮膚炎を招くケースもあります。

 

粃糠性脱毛症は、頭皮環境が悪く、フケが多い場合になりやすい症状です。整髪料の使いすぎや不規則な生活など、さまざまな原因で増えたフケが毛穴を塞ぎ、内部に汚れがたまって抜け毛を促進してしまいます。

 

自宅でのケアが困難なときは医療機関を利用しよう

 

頭皮のケアを自分で行うのは意外と負担になりますし、プロの手でケアしてほしいと思う人もいるでしょう。このほか、薄毛の進行が速かったり深刻度が高かったりする場合は、発毛や育毛を専門的にケアしてくれるサロンやクリニックを利用するという方法もあります。いざというときに備えてクリニックの種類、選び方などを知っておきましょう。

 

医療機関の種類と選び方

 

セルフケアではどうにも薄毛が改善しない場合、薄毛治療の専門家の力を借りるというのも一つの選択肢です。専門家としては、発毛や育毛ケアに特化したサロン、薄毛治療専用クリニックなどが挙げられるほか、美容外科や皮膚科でも診察してもらえます。

 

ケアによって頭皮や髪の毛を元気だった状態に戻したいならサロン、原因を正しく追及して医学的に治療したいならクリニックを選びましょう。円形脱毛症などの皮膚トラブルが併発しているなら、皮膚科を選びます。

 

このように、症状や緊急度によって最適なところを選ぶことが大切です。どれを選んでも基本的には長期間継続して通う必要があるため、家から通いやすいか、スタッフを信用できるかという点にも気を配る必要があります。下記で具体的なケアや治療内容についても紹介するので、選ぶ際の参考にしてみましょう。

 

医療機関・クリニックの特徴と治療方法

 

まず、疹などの皮膚トラブルが併発しているときは、ほかの病気が隠れている可能性もあるので内科や皮膚科に行きます。

 

薄毛の専門クリニックは、専門性が高く効果的な検査や治療が可能です。ほかに肌トラブルなどがなく、純粋に薄毛症状だけが出ている場合は最適です。

 

 

これらは基本的に投薬による治療を行うため、薬を使ってまで薄毛を治さなくても良いという人、薄毛の深刻度が低い人などにはあまり向いていません。

 

クリニックによっては植毛による治療を行っていたり、費用や医薬品の種類に違いがあったりすることもあります。このためセカンドオピニオンを行い、費用や治療内容を比較検討することも大切です。

 

サロンの特徴と注意点

 

サロンは医療機関と異なり、薄毛の治療を行うわけではありません。頭皮環境を改善し、ヘアサイクルを整えて薄毛改善をサポートするのが一般的です。

 

自宅では使えないような専門的な機械を使用し、頭皮洗浄やマッサージなどによるお手入れを行っていきます。無料もしくは低価格でカウンセリングやお試し体験を実施しているところもあり、最近では敷居が低くなった印象です。

 

サロンごとに料金やコースなどが設定されているため、選択肢の幅も広いです。ただ費用が高額で、自分は意思が弱いという自覚あるならおすすめしません。高額な勧誘を断り切れないでしょう。

 

中には医療機関と提携し、ドクターサポートを受けられるところもあります。でもそれだったら初めから医療機関を受診した方が確実かつ安心です。

 

毛量を増やすには悩みの進度や緊急度に応じて選択することが大切

 

毛量を増やしたいときは、自宅で簡単にできるセルフケアを実践したり、ヘアケア専用の市販グッズを積極的に活用したりすると効果的です。

 

また、いくらセルフケアをしても効果が感じられないときは、思い切って薄毛サロンや医療機関に頼るという方法もあります。自分の薄毛の状態や原因、深刻度などを冷静に判断して、最適な対策を選ぶようにしましょう。

 


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